四十肩(五十肩)で拘縮(こうしゅく)?~こうなると厄介かも~

四十肩(五十肩)になった場合、拘縮(こうしゅく)になったといわれることがあります。

 

四十肩(五十肩)の経過の中で、拘縮期はずいぶん時間が経過したあとのものです。

 

ところで、「拘縮」という言葉だけを聞いても、よく分からないという方も多いかと思います。

 

そこで、今回は、四十肩(五十肩)の拘縮について書いていこうと思います。

四十肩(五十肩)の拘縮、拘縮期とは?

そもそも四十肩(五十肩)での拘縮、拘縮期とはどのようなものなのでしょうか?

 

四十肩(五十肩)の時期から言うと、痛み初めの時期から最も痛みが強い急性期、そして徐々に痛みがおさまるが動きの制限が強くなってくる時期があります。

 

その動きの制限が最も強くなる時期のことを「拘縮期(こうしゅくき)」といいます。

 

拘縮とは、いわゆる固まった状態だと認識していただくのが良いと思います。

 

単に筋肉が固くなった、というだけでなく、肩の関節を包む「靭帯」や「袋」が短縮した状態のことです。

 

人によって四十肩(五十肩)の時期の進み具合は異なりますが、発症してから数か月で拘縮期にいたる例が多いようです。

 

四十肩(五十肩)で拘縮になってしまった場合、どのような症状になるのでしょうか。

 

先ほども書いたように、基本的には動きの制限が強い、と思っていただくのが良いでしょう。

 

拘縮にまでなると、腕のあらゆる方向への動きが制限されます。

 

多くの場合、腕を挙げても肩の高さまでしかあがらない、体の横から上げようとすると、もはや肩の高さまでも挙がらないです。

 

さらに、ひねる動きも強い制限がおきるので、腰やズボンのポケットに手が届かない、女性であれば下着を後ろでつけることができない、などの制限がでます。

 

反対側の肩に手を持っていくことも難しくなりますし、中には頭を洗うのもやっとなくらい制限が出る人もいます。

 

それくらい拘縮は強い制限なのです。

 

癒着によっても動きの制限はでますが、拘縮とは違い、特定の方向で強い制限がでるので、生活の制限からすると拘縮の方がつらいことが多いようです。

 

四十肩(五十肩)で拘縮にまでなることは多くはないにしろ、なってしまうと非常に困ってしまう症状です。

 

ここまでの状態にならないためには、やはり初期治療が大切です。

 

四十肩(五十肩)かな?と思ったら早めの対処をお勧めします!

拘縮になった四十肩(五十肩)~徐々にゆっくりと~

では、そのような拘縮になった場合の四十肩(五十肩)に対する注意点について書いていこうと思います。

 

四十肩(五十肩)で拘縮にまでなった場合、よほど困れば手術をするケースもあります。

 

こればかりはやむを得ないのですが、動きの制限があまりにも強い場合、手術で一気に動きを広げるということがあります。

 

・・・といっても手術を行う例はほとんどないのですが。

 

拘縮の場合、どうしても肩の動きが少なくなってしまうため、ほかの背中や肩甲骨といった部分の動きを大きくして対応するようになります。

 

そのため、肩よりも首や背中の痛みが出ることが多く、普段から首をマッサージしたり、肩甲骨を回すような体操を行ったりして柔軟に保つことが必要になります。

 

しかし、徐々に肩そのものの動きも広げるようなことを行っていかないと、かばった動きを体が覚えてしまい、なかなか元に戻らない、ということもあります。

 

拘縮によって固まった肩を動かしていく場合の注意点としては、無理やり動かさないといったことが大切になります。

 

じわじわゆっくりと伸ばす、ということが大切ですし、根気強く行っていくことが必要になります。

 

代表的なのは、タオルや棒を用いてバンザイをするように伸ばす体操です。

 

さらに、四十肩(五十肩)で拘縮になった方の腕や肘を、反対の手で押さえるようにしながら反対側の肩へもっていく体操。

 

腰の後ろで棒やタオルを両手で持ち、ゆっくりと後ろへもっていくような体操、などが一般的な対応になります。

 

じんわりと少し痛いかな、というくらいのところまでもっていき数分待っておくようにしてみましょう。

 

どのような動きにしろ、ちょっと痛みがあるかな、くらいで「じんわり、ゆっくりと」ということを忘れないようにしましょう。

 

四十肩(五十肩)で拘縮になった場合、きちんとした対応をしないと肩を余計に傷めてしまうことになります。

 

医療機関で適切な指示をあおぎ、無理せずに対処していきましょう!

スポンサードリンク

関連記事とスポンサーリンク