四十肩(五十肩)の診断~痛みと動きづらさは?~
四十肩(五十肩)はとても有名なケガの名前です。
しかし、その診断方法について知っている人は少ないのではないかと思います。
肩が痛くなると多くの方が、「四十肩(五十肩)かも?」と思ったり、周りの人にも「四十肩(五十肩)じゃない?」と笑われる、なんてことを経験されたことがあるのではないでしょうか?
しかし、実際のところ、四十肩(五十肩)かどうかの判断をどのように行うのかなんてわかりませんよね。
今回は、そのような四十肩(五十肩)の診断方法について書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)の診断は特徴を知ることから
四十肩(五十肩)を診断するために、まずは四十肩(五十肩)の特徴を知らなければなりません。
四十肩(五十肩)の症状の特徴は、大きく以下の2つです。
- 動かしたときの痛み
- 動く範囲の制限
さらに発症からの経過にも特徴があります。
これまでも書いたように、
- 動かせるけど時々痛い時期
- あまりに痛くて夜も眠れない時期
- 痛みで動かせなくなる時期
- 痛みは治まってきたが動く範囲がどんどん狭くなる時期
という感じで分けられます。
四十肩(五十肩)を診断していくときは、まず、このような「病期」というものを問診で聞き取って診断の材料とします。
発症からの経過をきちんと聞く、ということですね。
もちろん、痛みの状況についても診断するにあたっての大切な情報です。
夜中に何もしなくても痛い夜間痛などは、四十肩(五十肩)の最も痛い時期に特徴的な症状です。
さらに動かしたときの痛みでは、肩を支える腱板といわれる筋肉の検査は必須です。
中には腱板が断裂している例もあるからです。
検査としては、やはりMRIがもっともわかりやすいと思います。
レントゲンでは映らない筋肉の状態が顕著にわかるので、早めに撮った方が良いとされています。
MRI以外では腕を体の斜め前に肩の高さまで上げ、ほかの人が腕を上から押すという検査がわかりやすい検査とされています。
腱板が痛んでいたり、肩の中で炎症が起きていると痛みが出たり、支えられなかったりします。
四十肩(五十肩)の診断にはさまざまなものがありますが、やはり素人判断は危険です。
おかしいなと思ったら医療機関での適切な診断を受けることをお勧めします!
四十肩(五十肩)と診断~もしかしたら、なったかも?~
医療機関で一般的に行われている四十肩(五十肩)の診断方法については前述しました。
では、自分の肩が痛くなったときに、判断の助けとなることについて書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)かな?と思ったら、まずはゆっくりといろいろな方向に肩を動かしてみるとよいでしょう。
「どこで、どのようにしたら痛みが出るのか?」がよくわかります。
四十肩の場合、痛みが出やすいのは頭の後ろに手を持っていく動作、腰に手を持っていく動作、体の横に腕をあげる動作などがあります。
いわゆるちょっとひねる、という動作が痛みが出やすい動作になります。
これらの動きで痛みが出るようであれば四十肩(五十肩)を疑ってもよいでしょう。
さらに、ただ動かすのではなく少し負荷をかけてみると、痛みなどが顕著にわかることが多いです。
小さく「前へならえ」をして、ほかの人が手のひらを両サイドから内側に押して抵抗してもう、内側から外に向かって押して抵抗してもらう、ということでも腱板の状態を把握することができます。
これらが極端に力の左右差がある、力も入らないし痛みもあるということであれば四十肩(五十肩)やさらに腱板断裂も可能性もあります。
このようにご自身で判断される場合には、まずは頭の後ろ、腰に手がスムーズに届くかどうか、体の横から腕をあげることができるか、などが一番手っ取り早いです。
もう少し状況を考えたい場合には、力を入れる検査を行ってみてはいかがでしょうか?
しかし、四十肩(五十肩)は、他の重大な病気などがきっかけになることもあるようで、基本的には素人判断はお勧めしていません。
まずは早めの受診を考えてもらいながらできる範囲でセルフチェックをしていただければよいのではないでしょうか。