四十肩(五十肩)に重い物~やっぱりよくはないでしょうか?~

四十肩(五十肩)になった方からよく耳にする話が「重い物は持っていないのに・・・」ということです。

 

多くの方のイメージとして、重い物を持つと四十肩(五十肩)になりやすいということがあるようです。

 

もちろん間違ってはいないと思いますし、実際に、重い物を持つと四十肩(五十肩)になるリスクは増します。

 

ここでは、四十肩(五十肩)と重い物を持つことの関係についてご説明します。

四十肩(五十肩)に重い物がリスクである理由は?

四十肩(五十肩)に重い物がリスクである理由はなんでしょうか?

 

重い物を持つ際には、肩の周りの大きな筋肉が緊張し、かつ、肩の中の小さな筋肉にもかなりの負荷がかかります。

 

そうすると、普段は安定している肩の関節が支えきれなくなり、不安定になり、肩のなかで擦れるなどして炎症が起こってしまいます。

 

しかし、これまた多くの方のイメージとして十キロ以上もあるものを持つことが初めて「重い物を持つ」ということになる、と思っていらっしゃるようです。

 

もちろん十キロを超えるようなものは「重くて肩に負担」なのですが、その「重い物」というのは人や状況によって大きく異なるのです。

 

例えば、1リットルのペットボトルを持つだけで四十肩(五十肩)になる方もいますし、10㎏のお米を運んでも四十肩(五十肩)にならない方もいるのです。

 

では、一体何が違うのでしょうか?

 

それは、重い物をもつ体の位置、腕の位置、重いものと体の距離に関係があります。

 

もともと肩の関節は、とても大きな動きができるような形になっています。

 

大きく動く代わりに、不安定にならないように周りの筋肉や靭帯など支える組織には大きな負担がかかりやすくできています。

 

大きく動くので、遠くのものを取ることも可能なのですが、体の中心から持つ物が離れれば離れるほど、肩にかかる負荷は倍増していきます。

 

そのため、単なる1リットルのペットボトルでも、遠くに手を伸ばしてとるような動作であれば、体の近くで10㎏以上のものをもつのと同じくらいの負荷がかかってしまうのです。

 

また、体の横、外に手を伸ばして物を取る動作も、肩への負担は正面で取るときよりも雲泥の差です。

 

これに、重い物という負荷がかかればその差は歴然です。

 

肩にとって重いものはとても強い負荷になります。

 

小学校で習う天秤の授業のように、まずは持つものが体より遠くに離れれば離れるほど必要な力が増えることを知ってください。

 

そして、無理をしないように、痛みの出ない動作を選ぶようにすることが大切です。

四十肩(五十肩)に重い物はだめ?~大丈夫と思った物が大きなリスク~

四十肩(五十肩)にとって重い物をもつということは、とても大きなリスクです。

 

「そりゃあそうだろう!」・・・という声が聞こえてきそうですが、そりゃそうです。

 

重い物は、肩にとても負担なのです。

 

当たり前のことを当たり前に言っています。

 

しかし大切なのは、重い物の持ち方です。

 

自分にとっては軽いものと思っても、その持ち方によっては四十肩(五十肩)へ一直線!なんてこともあるのです。

 

では、物を持つときに四十肩(五十肩)にならないためにはどうしたらよいのでしょうか?

 

もちろん、四十肩(五十肩)になっていたり、痛みがある場合には軽い物でも持たない方がよいですし、なんともない方の手を使うほうが良いに決まっています。

 

重い物を持つときの基本は、以下の3つです。

 

  • 片手で扱わない
  • 体との距離を近くする
  • 体の正面で持つ

 

片手で扱わないということは、イメージ通りかもしれません。

 

対象となる「物」がその人にとって重かろうが、軽かろうが安易に片手で扱うと、四十肩(五十肩)になる確率が高くなってしまいます。

 

これは、言うよりも難しい習慣です。

 

よほど意識しないと難しい行動です。

 

少なくとも、痛みがある場合には、大丈夫と思っても物を持つ動作は両手で行ったほうがよいでしょう。

 

次に、重い物と体の距離の問題ですが、経験的に物と体の距離が遠くなれば持つのが大変なことは皆さんよくわかると思います。

 

もちろん肩への負担も段違いです。

 

ペットボトル一つ、ティッシュ一枚でさえ、遠くで扱うことは肩へは想像以上に負担となっているのです。

 

重い物を持つときはちょっと近づいて両手で!という意識を持つだけでもずいぶん肩への負担は変わってきます。

 

さらに同じような注意点として、体の正面で重い物をもつということです。

 

言い換えれば、重くなくても体の横に手を伸ばしてとることは決していいことではありません。

 

椅子に座って遠くの物を取る動作がよくある危険な動作です。

 

重い物であれば意識して体の正面で持つようにするでしょうが、微妙な重さの物こそ注意が必要です。

 

身体との距離や、横へ手を伸ばさないということを考えれば、重い物はできるだけ体の正面で体に密着させて持つことが大切です。

 

(赤ちゃんを抱っこしたことがある人はおわかりになることでしょう)

 

四十肩(五十肩)にとって重い物はとてつもないリスクです。

 

日常生活では持たざるを得ないこともあると思います。

 

持ち方のセオリーを知って適切に対処をしていきましょう!

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