四十肩(五十肩)で手の甲が痛いのは、どうして?
四十肩(五十肩)になった方で、気づいたら手の甲などが痛い、という方がおられます。
実際には手の甲だけ、というわけではないのですが、痛みの訴え方によって様々です。
肩とは関係がなさそうな手の甲が痛い、とは一体どういうことなのでしょうか?
今回は、そのような四十肩(五十肩)で、手の甲が痛い場合の、原因や対処法などについて書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で手の甲が痛い!心配なのは首?
四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合、一番心配なのが首からきているケースです。
頚椎椎間板ヘルニアや、頚髄症などを四十肩(五十肩)と併発して肩も手も痛い、なんてことは珍しいことではありません。
四十肩(五十肩)になりやすい40代、50代には、背骨の変形も徐々に進んでおり、頚部由来のトラブルを起こすことも結構よくあります。
四十肩(五十肩)かな?と思ったら、首からくるなんてこともしょっちゅうです。
脊髄や脊髄から出る神経を圧迫することで、その神経が向かった先の手の甲に痛みがでたり、しびれたりするわけです。
四十肩(五十肩)で手の甲など肩よりも、もっと遠くが痛む場合、首以外の原因として「末梢神経」をどこかで圧迫していることが考えられます。
手の甲でいえば、二の腕の裏側上腕三頭筋のあたりが圧迫された状態が続くと、橈骨神経という神経の麻痺が起きます。
その結果、手の甲や指がしびれたり、痛みが出たりすることがあります。
同じく橈骨神経の問題として、肘周りで橈骨神経が圧迫されることもあるようです。
このような場合は、力も併せて入りにくくなり、手首を起こすことが難しくなります。
四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合、神経以外の要因が絡むこともあります。
それは、筋肉由来の「関連痛」と言われるものです。
四十肩(五十肩)では、肩回りの筋肉が過剰に緊張することがよくあります。
このような状態が続くと、筋肉のなかにあるトリガーポイントというものが活性化されます。
このトリガーポイントが活性化されると、その筋肉がある場所とは「全く違う場所」に痛みやしびれた感じを出すようになってしまうのです。
このように、四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合には、いろいろな原因が考えられます。
四十肩(五十肩)かな?首かな?といろいろ考える前に、まずは専門家に相談してみるのがよいのではないでしょうか?
手の甲も痛い四十肩(五十肩)~まずは無理しないこと~
では、四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合の、対処法や注意点などについて書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合、もっとも気を付けるべきは「神経の問題」です。
首にしろ末梢神経にしろ、どちらにしても、神経への圧迫などがあると「痛い」ということだけでなく、筋肉のマヒや感覚の障害を伴うようになるからです。
さらに言えば、神経の問題は、症状が落ち着くのにかかる時間が、非常に長いということがあります。
このようなことからも、四十肩(五十肩)よりも、むしろ神経の問題について、はじめに診断してもらった方がよいといえます。
手の甲が痛い場合の対処は、このような理由からまずは専門医の診断を受ける、ということが非常に重要です。
自分で意識できるポイントとしては、手の甲の痛い場所を触ってみて、感覚が鈍いという症状も併せてあれば、神経の問題の可能性があります。
正座のあとの「足の痺れ」のような感じです。
病院へ行くことがすぐには難しい場合は、少なくとも四十肩(五十肩)だけでなく、首からも症状が来ているリスクを考えることが大切です。
首を大きく動かすことを避けることは、まず第一にできることです。
もちろん、それ以外にも肩や手の甲の痛みが増すような動作は、極力避けるべきだと思います。
四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合、神経の問題でなければ、多くの場合、筋肉からくるものや肩の炎症の影響によるものです。
そのような場合、四十肩(五十肩)に対する対処を丁寧に行うとともに、肩の痛みがない範囲で、肩や腕周りのストレッチを行っていくとよいかと思います。
このように、四十肩(五十肩)で手の甲が痛い場合、対処をすることよりも、まずは神経の問題かどうかを速やかに判断してもらうことが大切です。
まずは、専門家への相談をおすすめします!