四十肩(五十肩)でゴリゴリする~痛みがないこともある?~
四十肩(五十肩)になった方で、痛くはないんだけどゴリゴリと音がするケースがあります。
また、もともとゴリゴリと肩の中で音がしていて、気づいたら痛みも出てくるようになり四十肩(五十肩)といわれた、なんてことを聞くことがあります。
このような、ゴリゴリという音が出ることは、四十肩(五十肩)とどのような関係があるのでしょうか?
今回は、四十肩(五十肩)でゴリゴリ音がするケースについてご説明します。
四十肩(五十肩)でゴリゴリ音がする原因は?
肩でゴリゴリという音がする場合、最も考えられるのが腕の骨と何らかの組織がこすれていることです。
こういう場合、どうしても「骨同士がこすれている」という風に思いがちですが、そこまでなるにはかなり時間がかかります。
高齢になると、骨同士がこすれてレントゲン上変形が進んでいる、というケースもあるのですが、膝などに比べると稀です。
四十肩(五十肩)の場合・・・
- 肩の関節を包む筋肉
- 腕の骨の受け皿の幅を広げるためのパッキンのようなもの(関節唇)
- 潤滑油の袋(肩峰下滑液包、肩甲骨下滑液包など)
- まわりの靭帯
などが腕の骨とこすれてゴリゴリと音がすることが多いようです。
しかも、関節唇などでは痛みを感じる神経が少ないとされており、ゴリゴリと音が鳴っても痛みは感じにくいので生活上特に困らない、ということもよくあります。
もともと肩に負荷をかけてきた人であれば、何らかの組織がもともと傷んでおり、腕の骨とぶつかりこすれあいやすい状態になっていることも多く、特に気にならない人も多いようです。
では、ゴリゴリと音が鳴って痛みがでるケースですが、これは腕の骨とこすれているうちに組織が損傷され、炎症が起こっていることが考えられます。
まさに四十肩(五十肩)です。
もともとこすれている方でも、何らかの強い力で擦れ方がひどくなると組織の損傷をさらに大きくしてしまうことがあります。
四十肩(五十肩)になる過程で、腕の骨の動きが悪くなり、こすれやすくなる人もいます。
ここに書いたように、やはりゴリゴリと音がなるのは痛みがあろうが、なかろうがいいことではありませんし、無理に鳴らすことは避けたいものです。
頻繁になるようであれば、レントゲンやMRIなどでのチェックをお勧めします!
ゴリゴリ音がする四十肩(五十肩)~動かし方によりけり?~
では、四十肩(五十肩)でゴリゴリと音がする場合の注意点などについて書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で音がする場合、良くも悪くも「痛みがない」というケースが結構多いです。
痛みがないので悪くはないのですが、それが原因でついつい動かしてしまう、しょっちゅうゴリゴリと音が鳴る、というケースが多いのです。
やはり、音が鳴るということは、何らかの組織がこすれている証拠ですので、繰り返されれば損傷がひどくなることも考えられます。
そのため、無理にゴリゴリと音をさせることは絶対に避けたいのです。
もちろん、四十肩(五十肩)であれば、痛みも伴うこともあるので、痛みのある動作はなおさらダメなのですが、ゴリゴリと音がする動作も極力避けるようにしましょう。
ゴリゴリと音がする動作で、特徴的な動作や方向があります。
多いのが、身体の横から頭の方に向かって手をあげる動作や腕を捻る動作です。
四十肩(五十肩)でやらない方が良い動作の代表格ですが、痛みがあろうがなかろうが、四十肩(五十肩)であろうがなかろうが、避けれるなら避けたい動作です。
ゴリゴリと音がする場合、その他の注意点として姿勢の影響が大きいことも知っておく必要があります。
ゴリゴリと音が鳴る時には、たいてい腕の骨の位置と肩甲骨の位置がよくないことがほとんどです。
常にピシッとしておく必要はありませんが、顎を軽く引く、少し胸を張る、骨盤を少し起こすというくらいは注意しておくべきでしょう。
こすれることを一気になくすことは難しいので、少しでも肩が動かしやすい環境を周りからも整えることが大切ですし、四十肩(五十肩)の予防、早期治癒のためにも非常に重要なポイントです。
このように四十肩(五十肩)でゴリゴリと音が鳴る場合、痛みのあるなしではなく、注意が必要なことが多いです。
音が鳴るということはすでになんらかの組織を傷めてしまっていると理解して、早めにチェックをすることをお勧めします!