四十肩(五十肩)とお灸~これって効くの?~
四十肩(五十肩)の痛みがある方から、お灸は効果ありますか?という質問を受けることがあります。
答えとしては、お灸だけで治るわけではありませんが、体の自己治癒力を高める治療ですので、有効です、とお答えしています。
そもそもお灸はツボを刺激し、体のもともともつ修復能力を高める効果があるものです。
そのため、あくまで四十肩(五十肩)が治るのを助けるものだと考えるとよいでしょう。
お灸だけですべて治るわけではないと考えてください。
お灸で症状の緩和をはかりながら、徐々に運動を行ったり、筋力強化をおこなったりすることで、四十肩(五十肩)の治癒を早く進めることができるでしょう。
そのため、お灸を使いながら、一般的な病院での治療を受ける、という方も結構いらっしゃいます。
四十肩(五十肩)にお灸の利点は?
四十肩(五十肩)にお灸する利点としては、体を動かさずに行えるということがあります。
四十肩(五十肩)の急性期には痛みが強く肩が動かせないことが多いため、ストレッチをしようにもできないということがよくあります。
そういう時に、少しでも痛みを緩和する方法としてお灸は試してみる価値は十分にあろうかと思います。
東洋医学的な視点と西洋医学的な視点の両方をミックスさせることは少しなじみがないかもしれません。
しかし、どうせなら「いいとこ取り」をしてみるのがよいのではないでしょうか。
お灸の良いところは、ツボを刺激するので肩以外の場所でおこなっても、実は四十肩(五十肩)に有効なこともある、というところです。
ツボは全身にあるためにできることです。
痛みの強い肩をわざわざ動かさなくても痛みが緩和される、そして少しでも動かしやすくなったら徐々に動かしていけばよいのです。
四十肩(五十肩)の治療法は様々言われていますが、お灸はほかの治療と併用しながら利用できるところが良い点です。
まずは簡単な市販のお灸から試してみてはいかがでしょうか?
四十肩(五十肩)にお灸を実施~どこにお灸をすればよい?~
では、四十肩(五十肩)にお灸をするときの注意点や、どこにお灸すればいいかについて書いていこうと思います。
まずは、基本原則として、ツボを刺激するために実施する、それだけで劇的に改善するような治療法ではない、まずは市販の簡単なものから試す、というと事が考えられます。
ポイントはお灸だけで治そうとは思わないことですね。
さて、ではお灸で刺激するツボはどこにあるのでしょうか・・・。
そのいくつかを書いていこうと思います。
肩リョウ
腕を持ち上げたときに肩の前後を挟むように出る、後ろ側のくぼみの部分
肩貞
わきの下と腕の付け根が交わるところ
天宗
肩甲骨の中央にあるくぼみ
肩井(けんせい)
首の根本と肩先を結ぶ線の中央付近
肩ぐう(けんぐう)
肩を真横にあげた時にできる筋肉のくぼみ
・雲門(うんもん)
鎖骨の外側すぐ下のくぼみ
ここにあげたツボはどこのホームページなどをみても書いている一般的なものです。
複雑な場所にあるツボよりもわかりやすく、リスクも少ないのでとても有効です。
実際にお灸をするときにはじわっと温かくなる程度でも十分です。
ついつい熱くなるほどやりたくなるかもしれませんが、初めはじんわり気持ちいいくらいで行うとよいでしょう。
もし、お灸がなくても、上に書いたようなツボを指で軽く圧迫して30秒程度待つだけでも似たような効果があります。
お灸は四十肩(五十肩)にとって有効な手段の一つです。
お手軽な方法でもありますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか?