四十肩(五十肩)とマットレス~腰じゃなくても関係ありますか?~
四十肩(五十肩)にとってマットレスは大切かどうか?
大切といわれても、あまりピンとこない方が多いと思います。
マットレスは、どちらかといえば、四十肩(五十肩)よりも、腰痛との関連が大きいイメージがあるでしょう。
しかし、実は、四十肩(五十肩)にとってもマットレスを適切に選ぶことはとても重要なことなのです。
もちろん、マットレスだけで四十肩(五十肩)が治るわけではないですし、完全に予防できるわけでもありません。
しかし、マットレスの選び方一つで四十肩(五十肩)の治りをよくするアシスト役ができたり、なりにくい体の状態を保ったりすることにもつながるのです。
四十肩(五十肩)がマットレスで緩和される理由は?
四十肩(五十肩)がマットレスで緩和される理由は、どんなところにあるのでしょうか?
マットレスの主な役割は、寝ているときの体重の分散です。
体のいろんな部分にかかる「圧」を分散し、均等にすることで、包み込まれているような安心感を得るとともに局所への圧迫を減らしてくれるのです。
もちろん、ただ沈み込めばいいというわけでなく、いかに寝返りをスムーズに行いやすくするか、ということが重要なポイントです。
いくら休んでいるといっても、何時間も同じ姿勢でじっとしていれば筋肉や関節はこわばってしまいます。
このような筋肉や関節のこわばりがあると、首回り、肩回りの固さが解消されないまま朝を迎えます。
結果的に、四十肩(五十肩)になりやすい状態のまま活動することになるのです。
反対に、適切に体重が分散されていれば、四十肩(五十肩)の痛みで全身にこわばりがあったとしても、それを少しでも解消できることになるのです。
また、四十肩(五十肩)であっても、特に急性期には「夜間痛」といわれる夜うずくような痛みがある時期もあります。
このような時期には夜間いかに痛みを少なく、ゆったりと過ごせるかが、その後の四十肩(五十肩)の治り方にもかかわってきます。
そのため、マットレス選びはとても重要なポイントとなります。
このようにマットレスだけで四十肩(五十肩)のすべてが解決するわけではありませんが、影響が大きいことはわかっていただけたかと思います。
四十肩(五十肩)とマットレス~低反発ならなんでもよい?~
四十肩(五十肩)にとってもマットレス選びは重要であることは先に書きました。
- マットレスを選ぶときにはいったいどのように選んだらよいのか?
- そもそも四十肩(五十肩)にとって良い寝方などあるのか?
ここでは、そのようなことについて書いていこうと思います。
まず、四十肩(五十肩)の場合、どのような姿勢でマットレスに寝るのが良いのでしょうか?
ポイントは「肩から腕をいかに支えるか?」です。
四十肩(五十肩)でお勧めなマットレスの寝方は、痛い方の肩を上にしてクッションなどを抱っこして寝るというものです。
腕の重さを何かに預けると考えるとよいでしょう。
仰向けで眠る場合は、首から肩、腕から肘の下全体にタオルや柔らかめのクッションを入れて、これも肩から腕全体を支えるような感じで眠るのがお勧めです。
「重さを何かに預ける」ということは、きちんと肩から腕の重さを受け止めるものが必要で、受け止める「圧」が分散することが必要になります。
そのためには、適切なマットレス選びは非常に大切なのです。
四十肩(五十肩)でマットレスを選ぶ場合に限らず、マットレス選びの基本は同じです。
マットレスは、どうしても低反発がよい、というイメージが強いようですが、実は反発力には様々な種類があり、自分の体重や体格にあったものを選ぶことが重要です。
低反発のマットレスは、体のラインに合わせて沈み込んでくれますが、沈み込み過ぎると寝返りが打ちづらくなります。
逆に、高反発はしっかりと体を支えてくれ、寝返りが打ちやすいですが、体のラインには合いにくく、圧が分散されづらいというものです。
適度に「圧」が分散され、寝返りが打ちやすいもの、というのがマットレス選びの基本です。
さらに、四十肩(五十肩)の場合には横向きになった方が楽なケースが多いため、枕も含めて圧が分散され、寝返りが打ちやすいものを選ぶとよいでしょう。
実際に、体重から算出したおおよその反発力は専門店に行けば教えてくれるので、一度相談してみるのもよいでしょう。
枕も含めて、まずはご自身のマットレス選びのチェックは、仰向けからごろごろと横向きになったり、戻ったりしてみてください。
スムーズに寝返ることができるかどうか、特定の場所ばかり圧がかかっていないか?がチェックポイントです。
どんなに高いものであっても、適切なマットレスでなければ意味がありませんが、言い出せば切りがない、というのもまた現実です。
先ほどの2点のチェックポイントだけ意識してみると、安いものでもご自身にあったものが選べるのではないでしょうか?
適切に選んで四十肩(五十肩)を迎え撃ちましょう!