四十肩(五十肩)に保険適用できますか?という質問があります
四十肩(五十肩)になった時、いざ治療をしようと思っても保険適用できるかどうか、というところは大きな問題だと思います。
保険適用されるとされないとでは、一般的な収入であれば7割も保険で支払われるのでずいぶんと違います。
ところで、四十肩(五十肩)に保険は適用できるのでしょうか?
保険適用される場合の範囲は、どうなっているのでしょうか?
今回は、四十肩(五十肩)で保険適用できるかどうかなどの、詳細について書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)に保険適用できるケースとは?
四十肩(五十肩)に保険適用できるかどうかは、状況によって異なります。
医療機関で専門医に診てもらう場合、「四十肩(五十肩)」という病名がつくことは、現在ほとんどありません。
逆に、四十肩や五十肩と診断名を付ける医師は、個人的にはあまり信頼していません。
四十肩(五十肩)というのは、あくまで俗称です。
医療機関側からすると、その病名をつけても保険適用がされないということになります。
そのため、国から「保険適用は認めません」となりやすいということもあるので、あまり病名として付けないという事もあります。
では、四十肩(五十肩)ではなく、どのような病名がつけられるのでしょうか?
一般的には、以下のような病名がつけられることが多いです。
- 肩関節周囲炎
- 腱板断裂
- 石灰沈着性滑液包炎
- 上腕二頭筋長頭腱炎
- 関節唇損傷
- 拘縮肩(凍結肩)
などなど…
もっとも多いのは「肩関節周囲炎」でしょう。
これらの病名がつけば、医療保険の適用となり、収入や年齢によって1~3割くらいの負担になると思います。
もちろん、交通事故や労災などでは、保険の種類が変わるため、これに限ったことではありません。
また、整体や整骨院などで、保険治療を受けようとする場合、骨折、不全骨折(骨のひび)、脱臼、打撲、捻挫の5つのケガの治療だけですが、医師の診断書などは必要ありません。
しかし、結局は、骨折や脱臼の診断は難しいため、医療機関を受診する人がほとんどなのですが。
マッサージの場合、対象になるのは、「関節拘縮」「筋麻痺」の2つの症状に対する施術です。
具体的には、骨折や手術後の障害、脳血管障害の後遺症などになります。
こちらは、医師の診断書が必要になってしまいます。
鍼灸の場合、対象となる病気は、神経痛、リウマチ、頸腕症候群、四十肩(五十肩)、腰痛症、頸椎捻挫後遺症の6つの疾患となるようです。
こちらも、医師の診断書が必要となります。
このように、四十肩(五十肩)の治療で保険を使おうとすると、病院では診断名の問題、その他の治療院などでは、診断書が必要となる場合があります。
四十肩(五十肩)の治療には時間がかかりやすいものですので、保険はうまく利用していきましょう!
保険適用による四十肩(五十肩)の治療~実際には何するの?~
それでは、四十肩(五十肩)で保険適用できる場合について、いろいろと書いていこうと思います。
医療機関で保険を使うことは、一般的で保険証さえあれば、かなり安価に治療をうけることができます。
ただし、医療機関で理学療法士などにリハビリを受ける場合、実は注意が必要です。
一つのケガなどでリハビリを受ける場合、決められた日数があるのはご存知でしょうか?
その四十肩(五十肩)が発症した日(多くは医療機関を受診した日とされますが)から数えて、150日までしかリハビリを受けることができません。
特例として必要であれば、150日を超えてもリハビリを継続することができる人もいますが、医療機関によってその対応は様々です。
中には、100日程度しかリハビリができない…として、3か月経つと「もう終わり」と言われる場合もあります。
(これは病院の方針なのでなんとも難しいのですが)
このような場合「制度的には150日までは継続できるはずだ」というと、延長してくれる例もあるようです。
※このような制度も、平成30年度には改正され、リハビリなどもいつまでできるかは不透明なのでご注意を!
医療機関以外での治療を受ける場合、先ほども書いたように「医師の診断書」が必要な場合とそうでない場合があります。
そして、鍼や灸、整骨院、マッサージと、保険を適用する場合には、それぞれ適応となる疾患があります。
四十肩(五十肩)は、比較的対象となりやすいものなので大丈夫だとは思います。
何にせよ、保険がきく、きかないにかかわらず一番大切なのは四十肩(五十肩)が治ることなので、自分に合うと思う治療法を選ぶのがよいと思います。
そういった意味では、一度は医療機関を受診して、現状の状態をしっかりと把握しておくことが大切かと思います。