四十肩(五十肩)と鎖骨の関係~同じ肩回りです~
四十肩(五十肩)を患った方の中には「鎖骨に痛みがある」と訴える方がいらっしゃいます。
四十肩(五十肩)と言うと、いわゆる肩の痛みだけ感じるものだ、と思う方が多いです。
しかし、実際のところ四十肩(五十肩)では、鎖骨や首、腕、背中、など色々な部分に痛みが広がることもあります。
今回は、その中でも四十肩(五十肩)で「鎖骨周りまで痛い」場合の原因について書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で鎖骨が痛くなる原因
四十肩(五十肩)で鎖骨周りまで痛いことは、そこまで多くはありません。
しかし、四十肩(五十肩)がいつまでも治らず、すっきりしない場合などに鎖骨周りの治療を行うことで肩の痛みまで楽になった、なんてこともたまにあるのです。
四十肩(五十肩)で鎖骨が痛い場合、原因として考えられるのが肩甲骨も含めた姿勢の問題です。
肩甲骨は、実は背中に浮いているような状態であり、骨と連結を持っているのは鎖骨とだけです。
そのため姿勢が悪くなり、肩甲骨の位置が悪くなると鎖骨の位置もずれてしまいます。
結果として、周りの筋肉を引っ張るなどして、鎖骨周りに痛みが出ることがあります。
さらに、四十肩(五十肩)になりやすい人の特徴として、小胸筋、大胸筋と言われる胸の前の筋肉が硬い人が多いです。
これらの筋肉の影響で鎖骨が引っ張られてしまい、痛みをだしてしまうこともあります。
このような姿勢などの問題であれば、四十肩(五十肩)に対する対処と同じです。
また、四十肩(五十肩)が治っていくと徐々に楽になることが多いのですが、鎖骨周りの痛みで、実は四十肩(五十肩)が原因でないケースがあります。
それは心臓の問題を含む場合です。
四十肩(五十肩)もそうですが、左側に症状が出る場合、狭心症や心筋梗塞の初期症状である場合もまれにあります。
この場合は、肩の動きに伴わずに痛みが出ることや、痛みも締め付けられるような胸痛とあわせて出たりします。
なので、もしそのような状態があれば、医療機関をすぐに受診すべきでしょう。
ここに挙げたように、四十肩(五十肩)と言って肩だけが痛いわけではなく、いろいろなところが痛むことが多いです。
そして、複数の病態がからんでいることもあります。
まずはしっかりとチェックして適切な診断を仰ぐべきでしょう。
鎖骨の痛みと言っても侮るなかれです。
四十肩(五十肩)で鎖骨まで痛い場合~いろいろなところが痛いもの~
四十肩(五十肩)になると、肩以外にも首や背中、鎖骨、肩甲骨周り、腕などいろいろな部分が痛むという方がほとんどです。
多くの方のイメージとは違うかもしれません。
しかし、四十肩(五十肩)は肩だけでなく、いろいろなところに痛みがでるものなんだ、とご理解いただければと思います。
では、四十肩(五十肩)で鎖骨が痛い場合の対処などについて書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で鎖骨が痛い場合はあまり多くないのですが、姿勢の影響で痛みが出ることが最も考えられることです。
肩甲骨は唯一鎖骨と骨同士の関節をつくっており、肩甲骨の位置や動きの影響を鎖骨は大きく受けます。
そのため、姿勢が悪くなり、肩甲骨の位置が悪くなると鎖骨の動きも悪くなり、痛みを出しやすくなるのです。
さらに、四十肩(五十肩)になりやすい方の特徴として、大胸筋などの胸の周りの筋肉が硬くなっていることが多く、そのような筋肉に引っ張られて痛みを出すことがあります。
これらの姿勢や周りの筋肉の影響への対処としてはやはり肩甲骨周りの体操が一番です。
腕を回すように肩を動かしてしまうと、四十肩(五十肩)の影響で痛みを出しやすいため、肩甲骨や背中を動かすような体操が一番です。
時に胸を張ってみたり、背中をぐっと曲げてみたり、いろいろな動きを大きく行うことが大切です。
地味ですが、仰向けに寝てゆっくりと深呼吸を行い、胸を膨らます、しぼめるの繰り返しなんかも有効とされています。
四十肩(五十肩)で鎖骨が痛い場合に心臓の影響で痛みが出ていることもある、と先に書きました。
この場合は基本的に左側に不快な締め付けるような痛みが出ます。
さらに肩の動きに関係なく痛みが出現し、じっとしていようがいまいが関係ありません。
このような場合は、最悪のケースであれば命に関わることもありますので、すぐに医療機関を受診すべきです。
そのため、四十肩(五十肩)でも左側に広がるような痛みが出た場合は、何も考えずに、まずは医療機関でのチェックをお勧めしています。
四十肩(五十肩)と鎖骨にはいろいろな関連があります。
適切にチェックをして対処をしていきましょう!