四十肩(五十肩)なのに腕は上がる~動かせないことはない?~
四十肩(五十肩)の症状には様々なものがあり、時期によっても大きく違います。
実は、腕は上がる、動かせるなんてことも珍しくありません。
四十肩(五十肩)の一般的なイメージとして肩の痛みが強く、夜うずくような痛みがあり、関節が固まって手を上げることができなくなる、というものが強いようです。
それぞれの症状は間違っていないのですが、その時期によって痛みが多少あっても腕が上がるという時期もあるのです。
今回は四十肩でも腕が上がるという場合の症状や原因について書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)で腕が上がる理由は?
四十肩(五十肩)で腕が上がる場合、かなり初期か、軽症であることが考えられます。
例えば、ちょっと遠くに手を伸ばしたときに少し痛かった。
または、動かす方向次第で痛みが出るが、同じ動作をしても痛くないこともある、などがよくあります。
また、繰り返して同じ動作をしていると、徐々に痛みが出たり、力が入りにくくなるというのもあります。
ここに書いたような四十肩(五十肩)でも腕は上がる、という症状の原因として多いのが、腱板(けんばん)という肩の中の筋肉の軽い炎症です。
腱板炎という診断をつけることもあるのですが、中には一部損傷しているような場合もあります。
四十肩(五十肩)は、腕は上がると思って甘く見ていると厄介です。
動かせてしまうことが逆に仇(あだ)となり、さらに中の筋肉を傷めてしまうことが多いのです。
この段階では医療機関を受診しようとは思わないくらいの痛みなので、気にしない方が多いようです。
腱板を痛める原因は、ちょっと遠くに手を伸ばす、ひねる、引っ張られる、などの日常でよくある動作が考えられます。
何気ない動作であり、その時には強い痛みが出るわけではないので、原因かわからないということも多いです。
そしてもう一つ、四十肩(五十肩)で腕は上がる症状の原因で考えられることは、肩以外からの原因もからむケースです。
例えば、頚椎椎間板ヘルニアのような首から肩にくる症状の場合、肩回りに痛みが出ることがあるのですが、腕は上がるということがほとんどです。
この場合は、肩をいくら動かしても痛みが出ないので、四十肩(五十肩)との区別はやりやすいかもしれません。
四十肩でも腕はあがる、というように四十肩にも時期や程度によって様々な症状が現れます。
まずはしっかりと原因を突き止めて適切な対処を行っていきましょう。
四十肩(五十肩)で腕は上がる~油断していると大変です~
では、四十肩(五十肩)でも腕は上がる場合の注意点や症状を書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)でも肩は上がる場合、多くは肩の中の筋肉である腱板の軽い炎症が原因として考えられます。
肩を支える筋肉の働きが悪くなるため、力が入りにくくなるのですが、腕があがらないほどではありません。
このような場合、手を使うことにそこまで大きな不自由は感じないのですが、肩を支える筋肉の働きが悪いため、手の動かし方によっては肩を支えきれずに肩の関節が不安定になります。
いわゆるグラグラした状態です。
そうなると肩の骨の間で筋肉やその他の組織がこすれあったり、力が入りにくくなったりします。
すると、さらに傷つきやすくなり、四十肩(五十肩)を進行させてしまうのです。
そのため、腕は上がるといっても、肩に痛みがある場合は、極力痛みのある動作を避けることがとても大切です。
動けるがゆえに、より一層意識しないといけないのです。
遠くのものを取るときには手を伸ばさず近づく、体の横に手をあげることはせず、体の正面で取るようにする、などちょっとした生活の中での意識が重要となります。
ぐりぐり肩を回しまくるなんてのは最悪です。
極端な話、肩より上に手をあげないでほしいくらいです
同じような理由で大切なのは「姿勢」です。
姿勢が悪い状態であれば、腕の上がりはとても悪くなります。
同じく肩の中の負担もかなり大きくなり、傷つきやすくなるのです。
肩が痛いとき、肩を無理に動かそうとするより、肩甲骨を回す、背中を丸める、胸を張るなど、背中まわりの体操を行うほうがリスクも少なく効果的です。
もちろん、四十肩(五十肩)以外にも姿勢はとても重要な予防策のひとつです。
四十肩(五十肩)で腕は上がるといっても、実はその時の行動次第でその後が大きく変化するときです。
油断せず適切な対処を行っていきましょう。