四十肩(五十肩)と筋膜~あちらこちらで話題です~

四十肩(五十肩)と筋膜(きんまく)には関係性はあるのでしょうか?

 

最近、メディアの医療系の話題で「筋膜」という言葉をよく耳にします。

 

最近になって急に話題になったように思いますが、もともとその存在は当たり前のものです。

 

しかし、体のいろいろな不調に影響していることがわかってきています。

 

そして、四十肩(五十肩)にとっても筋膜は大きな影響を与えているものですし、治療の一つのポイントになるものです。

 

ここでは、四十肩(五十肩)と筋膜との関係性についてご説明します。

四十肩(五十肩)と筋膜の関係は切っても切り離せない?

それでは、四十肩(五十肩)と筋膜との関係を話す前に、まずは筋膜の説明をいたしましょう。

 

そもそも「筋膜」とは字の通り、筋肉を包む膜です。

 

筋肉の働く効率をよくする、ほかの筋肉との連結を作り、力を伝達するような働きがあります。

 

例えば、腰回りで言えば、「腰背腱膜(筋膜)」という幅の広い厚い筋膜があり、自前のコルセットのような役割をしています。

 

さらに、筋膜の上には痛みを感じる神経が筋肉の中よりも豊富であり、損傷したときに痛みを感じやすいところであります。

 

四十肩(五十肩)と筋膜の関係ですが、まずは単独の筋肉一つ一つが筋膜に包まれており、これらが痛みの原因の一つとなるケースがかなりの割合であります。

 

もちろん、四十肩(五十肩)の本来の原因は、肩の関節の中でどこかしらに炎症が起きることです。

 

しかし、周りの筋肉もガチガチになっていることが多く、筋膜由来の痛みも混ざっていることがほとんどなのです。

 

その筋肉の代表的なものとしては、三角筋棘下筋(きょっかきん)が痛みの原因となることが多いといわれています。

 

三角筋は鏡で見たときにわかりやすい肩を包むようにある大きな筋肉で、腕をあげるのが主な働きです。

 

棘下筋は、肩甲骨の上にべったりとついている大きな筋肉で腱板の一つです。

 

これらの筋肉は、分厚い筋膜でおおわれていることがわかっています。

 

四十肩(五十肩)で疲労が蓄積したり、痛みにより緊張が高まることにより、筋膜の固さも増してしまい、痛みが出現するといわれています。

 

さらに筋膜は、先ほども書いたように他の筋肉との連結も作っています。

 

そのため、四十肩(五十肩)と言っても、肩こりや腰痛との関連もあるといわれています。

 

結果的に、首周りから、腰回りから筋膜をストレッチすることで四十肩(五十肩)の痛みや動きづらさが緩和されることもあるのです。

 

四十肩(五十肩)と筋膜、筋肉の関係は切っても切り離せないものです。

 

まずは、的確に自分の四十肩の状態を把握し、痛みのない範囲で筋膜、筋肉の状態をよくしていきましょう!

四十肩(五十肩)と筋膜~さてどうしましょう?~

四十肩(五十肩)と筋膜には密接な関係があります。

 

もちろん、筋膜だけが四十肩(五十肩)の原因であるということではありません。

 

ですが、やはり関節を動かすのは筋肉であり、その筋肉の働きを高め、補助してくれる筋膜の役割は非常に重要になるのです。

 

さて、ここでは四十肩(五十肩)で筋膜の影響が強い場合にどう対処していくのか、注意点は?などについて書いていこうと思います。

 

最初は、四十肩(五十肩)の痛みの原因となりやすい筋肉を包む筋膜をはがす=リリースする方法についてです。

 

まず、肩関節を覆っている三角筋周辺を押し伸ばしていきます。

 

痛みが強いときは時間をかけてゆっくり行います。

 

できるだけ心地よい感じくらいで行うこと、腹八分くらいでやめておくことが肝心です。

 

方法は、壁の前に横向きで立ち、スプレー缶またはテニスボールを肩側面に押しあてます。

 

1ヶ所10秒ほどしたら、少しずつ上下・左右に動かし、さらに10秒押しあてます。

 

それを左右の両肩で行います。

 

片方だけ痛む場合でも、実は反対側の肩へも負担がかかっていることが多く、予防も兼ねて両方行ってみましょう。

 

次に行うのは、棘下筋(きょっかきん)の筋膜リリースです。

 

肩関節周囲炎に密接に関係するのが、腱板の一つである棘下筋(きょっかきん)です。

 

肩の後下部分、肩甲骨の真ん中付近の突起から下に、べったりとついている筋肉で、押すと軽く痛む周辺の筋膜をリリースしていきます。

 

その部分にテニスボールを押しあてて、腕を上下にゆっくり動かしながら押し伸ばしていきます。

 

痛気持ちいいリリースポイントが見つけて10秒ずつ押しつけましょう。

 

次に、筋膜の連結を利用した四十肩(五十肩)に対する筋膜のリリースです。

 

両手と肘を合わせ床におき、手と肘をついて四つ這いになるような感じです。

 

手と肘の位置は変えずに、腰を丸めながらお尻を引いて、この状態で30秒キープします。

 

もちろん、痛みがあるときは痛みのない範囲で行うとよいでしょう。

 

注意点は、手の平は上向き、手から肘までが離れないようにしっかりと合わせる。

 

お尻を引く時は、胸を床に近づける意識で行う、というところでしょうか。

 

このような筋膜に対する体操は、TVでも紹介されることが多くなりましたが、万人に効くかというとそうではありません。

 

どうしても、誰にでも劇的に効果があるように表現されることがありますが、かなり効く人もいる、というくらいに考えた方がよいでしょう。

 

まずは、四十肩(五十肩)の状態をきちんと把握するために医療機関などでチェックしてもらいましょう!

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