四十肩(五十肩)を繰り返す~1度なったらもうならない?~
四十肩(五十肩)になったことがある人は周りに結構多くいるはずです。
しかし、それが「繰り返す」のかどうか、という疑問は賛否両論あるようです。
- 四十肩(五十肩)は一度なったらもうならない
- 中途半端に治るとまた繰り返す
- 左がなったら今度は右がなる
などなど・・・いろんなことが噂されています。
そこで、今回は四十肩(五十肩)が繰り返すのかどうか、その原因は?などを書いていこうと思います。
四十肩(五十肩)を繰り返すかどうかは人それぞれ?
さて、四十肩(五十肩)は繰り返すのか?という質問ですが、答えは「繰り返す人もいる」です。
実際に、30歳代のころに四十肩になり、40歳代、50歳代と四十肩(五十肩)を繰り返す方もいらっしゃいます。
もちろん一度なったきり、それ以降は四十肩(五十肩)にならない方もいらっしゃいます。
では、四十肩(五十肩)を繰り返す場合、その原因はどのようなことが考えられるのでしょうか?
最も考えられる理由としては、肩の中の小さな筋肉を傷めてしまっていることです。
この筋肉は「腱板」と呼ばれ、肩を支える屋台骨のような働きをしています。
この筋肉が無理な動きや繰り返しの動きなどによって傷つくと、一部分だけでも切れてしまい、働きが悪くなることがあります。
多少の傷であれば特に気づかないまま放置してしまうことが多く、四十肩(五十肩)になった後も筋肉が完全に修復されないままということがあるのです。
その場合、肩を支える筋肉がうまく働かない状態が続くため、肩が不安定になり、結局また四十肩(五十肩)になるということが起こるのです。
厄介なことに、この筋肉が傷ついたり切れたりしても完全に修復することは難しいとされています。
ちなみに、70歳を超えると全く痛みもなく自然と切れているという状況がかなりの数あるものです。
そのほか、四十肩(五十肩)を繰り返す原因として、姿勢や動きの習慣があります。
スポーツに例えると「悪いフォームでプレーし続けている」ということと同じです。
その場合、いつかは傷めるであろうというのは容易に想像がつくと思います。
四十肩(五十肩)が治る過程で、肩を過剰にかばうような動きが身体に身についてしまった場合にもよく繰り返すこと(再発)がみられます。
人にもよりますが、四十肩(五十肩)は十分再発する可能性のある疾患なのです。
四十肩(五十肩)は繰り返す時の注意点~過ごし方で変わる!~
では、四十肩(五十肩)を繰り返さないための対策・注意点について書いていこうと思います。
まず、もっとも大切なことは、最初の四十肩(五十肩)になったときの過ごし方です。
四十肩(五十肩)になったときは、痛みのある動作を極力さけながら、動かせる範囲で動かすことが原則です。
肩の中で炎症が起きている状態で無理に動かすと、小さな筋肉が切れたり、「かばった動かし方」を脳が学習したりするのです。
そうなると、四十肩(五十肩)の痛みがおさまっても肩が不安定なままになり、負担のかかる動きが継続してしまうのです。
こうしたことを防ぐためには、以下のようなことが挙げられます。
- 痛みのある動作を極力避ける
- 肩の高さより上に手をあげることをしない
- 常に肩回りの力を抜くことを心がける
- 姿勢が崩れたまま腕をあげない
意外に簡単そうに聞こえても、よほど意識しないと難しいことばかりです。
また、初回の四十肩(五十肩)がおさまったあとの過ごし方について述べておきます。
四十肩(五十肩)の痛みや動きの制限がなければ大きな問題はないのですが、注意すべき動きは知っておくとよいでしょう。
- 体の横に手を伸ばさない
- 遠くに手を伸ばして物を取らない
- 姿勢を崩したまま腕を動かさない
などの点には注意する必要があります。
これは初回であれ、何度目であれ四十肩(五十肩)にならないための動作の基本になります。
四十肩(五十肩)になったことがない人でもぜひ覚えておくといいと思います。
四十肩(五十肩)は一見治ったように思えても、なった経験自体が次の四十肩(五十肩)になるリスクが増えていると思った方がよいでしょう。
負担をかける動作だけを知って実践するだけでも、十分予防できます。
繰り返す四十肩(五十肩)にならないようにぜひ、気を付けてみてください。