四十肩(五十肩)とヘルニア~大変です!~
四十肩(五十肩)になった方で、「はじめは首のヘルニアなのかもしれないと思った」という方がいらっしゃいます。
これは、急に肩から腕に痛みが出て、中にはしびれたように感じる人もいるからです。
では、そもそもヘルニアと四十肩(五十肩)には何か関連性があるのでしょうか?
ここでは、四十肩(五十肩)とヘルニアの関係性についてご説明します。
四十肩(五十肩)とヘルニアの直接的な関係性は?
四十肩(五十肩)とヘルニアは、直接的な関連性は、実はありません。
ただし、四十肩(五十肩)になりやすい年齢の方は、首や腰の骨の変形や椎間板が痛んできている年齢でもあります。
そのため、ヘルニアにもなりやすい年齢であることが考えられます。
さらに、四十肩(五十肩)にしろ、首や腰のヘルニアにしろ、姿勢の影響が非常に大きいことも合併しやすい要因の一つと考えられています。
姿勢が悪ければ、首や腰への負担が増すことは容易に想像できると思います。
また、姿勢が悪い状態で腕を動かそうとしても、満足に動かせない、というのもよくわかるかと思います。
中には、首や腰のヘルニアになった後に、四十肩(五十肩)を発症する人がいます。
逆は、あまりいないような印象です。あくまで印象ですが。
首のヘルニアでは、首から腕に向かっている神経を圧迫することがあります。
腕に向かう神経を圧迫するので当然筋力は落ち、ひどい人は一部の筋肉が麻痺したようになる場合もあります。
肩や腕の筋肉が働きづらくなるので、当然、肩を支える筋肉がうまく使えなくなった場合は四十肩(五十肩)になりやすくなります。
ヘルニアによる筋力の低下は、なかなかすぐには回復してこないところが厄介です。
なので、ヘルニアになった場合、より注意が必要になります。
腰のヘルニアにしても同じで、足の筋肉が部分的に落ちたり、痛みでかばうような姿勢をずっととったりすることが非常に多くなります。
そのため、どうしても良い姿勢が取りづらくなり腕や肩を動かすのもどうしても負担がかかりやすくなってしまうのです。
このように、四十肩(五十肩)とヘルニアには直接的な関連性はないのですが、双方の症状による間接的な影響でどちらにもなりやすいということになります。
四十肩(五十肩)にしろ、ヘルニアにしろ、それぞれに対し、適切な診断を受け、確実な対処を行うことが必要だと思います!
ヘルニアのある四十肩(五十肩)~かなりつらいんです~
四十肩(五十肩)とヘルニアは、先ほども書いたように直接的な関連性はありません。
しかし、非常に注意が必要になります。
そもそも、ヘルニアの場合は、神経への影響が懸念されるので、状態によっては手術を早くした方がよいとされるので、その判断は速やかにするべきです。
四十肩(五十肩)でも手術に至るケースはありますが、たとえ、肩を支える筋肉である腱板が切れていたとしても、手術をせずになんとかなることもあります。
極端に言えば、少々切れていても、日常生活レベルではあまり困らないくらいまで回復することもあります。
そのため、四十肩(五十肩)にしろ、ヘルニアにしろ、症状は厄介ですが、その後のことを考えると、まずはヘルニアによる神経の圧迫が悪化しないように、神経の症状が重くならないようにというのが最も優先度が高い注意事項でしょう。
さて、では、四十肩(五十肩)でヘルニアもある場合には、どんなことに注意すべきでしょうか?
最も大切なのは「頭の位置」です。
症状が強い時は、首や腕の症状が軽くなるなら少々悪い姿勢でもよいのですが、普段であれば、軽く顎を引くような頭の位置を注意して維持しておくべきです。
さらに、首を極端に曲げるような動作や、上を向き続ける、すなわち首を反るような動作は極力避けるべきです。
首周りがこってくると、ついついグリグリと首を回したくなりますが、実はほどほどにした方が良いのです。
動かすなら、背中や肩甲骨から動かしていく方がリスクは少なくて済みます。
症状で注意すべきなのが単なるしびれだけでなく特定の筋肉だけ痩せたり、力が入りにくくなったりしたときです。
これは、四十肩(五十肩)でいえば腱板断裂、ヘルニアで言えば神経の圧迫が強くなった証拠です。
なので、速やかに医療機関を受診し、適切な対処を受けるべきです。
放っておくと、何年も治らないといった症状になってしまいます。
四十肩(五十肩)、ヘルニアはともに非常に困る症状になることがあります。
できるだけ早期に対処をしていきましょう!