四十肩(五十肩)と高校生~こんなに若いのに?~
四十肩(五十肩)はその名前の通り40歳代~50歳代の方がよくなるものです。
高校生など10歳代や、また20歳代の方がなるということは、全くイメージにはないのではないでしょうか?
四十肩(五十肩)はとても有名な名称です。
なので、ちょっとでも肩が痛くなったり、腕があげにくくなったりすると周りから「四十肩じゃない?」なんてからかわれることも多いかと思います。
ところで、この四十肩(五十肩)は高校生でもなることがあるのでしょうか?
四十肩(五十肩)と高校生~何歳でも発症する?~
実は、四十肩(五十肩)と似たような症状や、結局のところ原因は同じであることも多く、ざっくりととらえてしまえば高校生も四十肩(五十肩)になる、と言えます。
医学的に厳密にいうと、何か原因があるものは四十肩(五十肩)とは呼ばないので、その点では違うのですが、ほぼ同じ症状がでることがあります。
高校生で四十肩(五十肩)のようになる場合の最も多い原因は、スポーツによる過剰な負荷です。
いくら若いといっても無茶な練習をひたすら繰り返す、間違ったフォームで行う、などしているとさすがに肩を傷めることになります。
高校野球のピッチャーが肩を傷めるような感じでしょうか。
この場合も、腕をあげたら痛い、腕はあがるけどひねると痛い、など四十肩(五十肩)の初期のような症状が出ることが多いです。
ただし、いわゆる四十肩(五十肩)と異なるのは強い夜間痛はあまりでない、慢性期の肩が固まったような状況までには至らない、といった違いはあります。
一方で、近年増えてきているのがスポーツとは反対に、体を動かすことがない高校生が肩を傷めて、四十肩(五十肩)のような症状を出すことです。
- スマホを常時使っている
- 勉強のために座っている時間があまりにも長い
- 基本的に通学以外で歩いたり、運動をしたりすることがない
など、大人であっても思い当たるようなことが高校生でも起こっています。
そのような場合、肩や首を支える筋肉は低下し、姿勢も悪くなるので日常生活のちょっとした動作で肩の中を傷めてしまうことがあります。
この場合も大人の四十肩(五十肩)とは違い、夜間痛などは出現しにくいようです。
四十肩(五十肩)は特定の年齢の肩がなるものだ、というのは実は誤解です。
似たようなものであれば、高校生でも、中学生でも、小学生でもなることがあります。
四十肩(五十肩)かどうか、にこだわり過ぎず、肩の痛みがある場合はすみやかにチェックしてもらうことをお勧めします。
高校生で四十肩(五十肩)~まさか高校生が?~
四十肩(五十肩)はその年齢でなるものだ、というのは(四十肩を大きくとらえれば)誤解です。
先ほども書いたように、高校生でも四十肩(五十肩)らしい症状を出すことはよくあります。
ここでは、高校生で四十肩・五十肩(のような症状)になった場合の対処や、注意点について書いていこうと思います。
高校生で四十肩(五十肩)のような症状を出す場合、特に多いのは野球や水泳などの肩をよく使うスポーツを行っている場合です。
肩回りの筋肉の量や柔軟性が不十分なうえに練習量が多い、フォームが悪い、なんてことが原因です。
対処としては、やはり痛みのある動作をいかに避けるかが大切ですが、スポーツの場合、試合までの期間などがネックになります。
簡単に治るものではないので、しっかり休ませることができないことが多いですし、休みたくないというのが高校生の本音でしょう。
そのため、ならない、ならせないことが大切なところです。
日ごろから肩だけでなく、首や背中まわりの柔軟性を高めることが必要です。
その点で言えば、ストレッチポールを利用するのはとても楽ちんですし、効果も高いです。
高校生自身に一般的なもので構わないので肩回りのストレッチを行わせるのも必要でしょう。
一方、近年は高校生でも、筋力低下や姿勢不良によって四十肩(五十肩)のような症状を出すことも増えています。
こうなると、大人と同様、非常に治りにくいですし、一度治っても繰り返しやすい、など根本の解決が非常に大切です。
根本は、やはり運動習慣、筋肉の量の確保になります。
痛みのない範囲でストレッチを行うとともに、肩、背中、お腹まわり、脚など全身の筋肉量を増やすように筋トレをまんべんなく行う必要があろうかと思います。
肩に痛みが出ない範囲であれば、様々な筋力強化のエクササイズを試してみるのが良いと思います。
この運動がよい!と限定してそればかり行うと大抵良いことにはなりません。
そういった点では、やはりラジオ体操はよくできていると個人的には感じます。
四十肩(五十肩)は、年齢によらずどの年代でもなる可能性があります。
まずは肩の痛みが出たら無理をせず適切な診断を受け、状態に応じた対処をしていきましょう!