四十肩(五十肩)とトリガーポイント~それってツボですか?~

四十肩(五十肩)の方で、腕まで重だるくなったり、痛みが広がったりするような感じが出る人がいます。

 

病院や整骨院などでトリガーポイントの問題だといわれることがあります。

 

メディアでも、トリガーポイントという言葉は耳にするようになりましたね。

 

ところで、トリガーポイントとは、どんなもので、四十肩(五十肩)とは関連がどこまであるのでしょうか。

 

ここでは、四十肩(五十肩)とトリガーポイントの関係性についてご説明します。

四十肩(五十肩)のトリガーポイント~どんな関係があるの?~

四十肩(五十肩)のトリガーポイントとは、一体どのようなものを指すのでしょうか?

 

そもそもトリガーポイントは、体のあちこちの筋肉にみられる小さなしこりのようなもの(筋硬結といわれます)です。

 

鍼灸などで使われる「ツボ」と高い確率で一致すると言われていて、トリガーポイントは「ツボ」の事だと思われている方も多いようです。

 

しかし、トリガーポイントは単なる「ツボ」ではなく、いくつかの特徴的な現象があります。

 

例えばトリガーポイントを強く圧迫すると神経の通り道とは関係ない離れた部位に関連痛と言われる痛みを感じます(ジーンとした感じといわれることが多いようです)。

 

さらに、このトリガーポイントが強く活性化している場合は、飛び上がるほどの痛みを出すこともあります。

 

この「トリガー」というのは、文字通り「引き金」という意味で、ピストルの引き金を引くと、弾が遠くまで飛ぶように、トリガーポイントを押すと痛みをそこから離れた部位で感じる事から名付けられています。

 

四十肩(五十肩)との関連は、大きくあります。

 

四十肩(五十肩)で腕まで重くなったり、中には手の先までしびれたりするような感じを訴える方は少なからずいらっしゃいます。

 

このような場合、手がしびれている感じがするために、医師ですら「首のヘルニアだ」と思い込んで、いつまでたっても症状がよくならないことがあります。

 

中には、首の手術までしてしまい、結局良くならないなんて方もいるくらいです。

 

それくらい、トリガーポイントの症状は離れたところに強く出ることがあります。

 

肩そのものがたくさんの筋肉によってコントロールされているため、肩回りの筋肉にはトリガーポイントがたくさんあり、四十肩(五十肩)の場合には様々な症状をトリガーポイントから出すことが多いです。

 

今の症状をきっちりと判別してもらうためには、医療機関の受診をお勧めします。

四十肩(五十肩)とトリガーポイント~無い人はいない?~

四十肩(五十肩)になった肩の周りの筋肉には、トリガーポイントが多くあることがわかっています。

 

このトリガーポイントは、生後6か月くらいまでは一つもないと言われていますが、生後6か月を過ぎると全身のいろいろな筋肉に発生することがわかっています。

 

トリガーポイントが筋肉にあっても、それが活性化していなければ関連痛と言われる広がるような不快な痛みやしびれは出すことはありません。

 

しかし、四十肩(五十肩)の場合は、肩の中で炎症が起こり、肩回りの筋肉に過剰な緊張が出てくるともにかばうために無理な使い方を強いられます。

 

そのため、肩回りの筋肉のトリガーポイントが一気に活性化してしまうことがよくあります。

 

このような場合の注意点としては、まずトリガーポイントを活性化させないために十分なリラクゼーションが必要となります。

 

特に力を入れているつもりはなくても「脱力」を心がけることです。

 

さらに、トリガーポイントをダイレクトに圧迫してほぐすことも効果的です。

 

壁を背にして立ち、肩甲骨と壁の間にテニスボールなどの適当なボールをいれてぐっと圧迫することは効果的です。

 

特にジワッと腕に広がるようなポイントがあれば、そこを重点的に圧迫するとよいでしょう。

 

四十肩(五十肩)でトリガーポイントを活性化させないことも重要になります。

 

そのような予防の面から言うと、やはり基本は痛みのある動作をさけることです。

 

さらに、車の運転など腕をあげた状態でキープするようなことは決してやらない方が良いです。

 

車の運転であれば、常時手を放しておくことはできないでしょうが、信号待ちの度に軽く手を垂らし、脱力していくとよいと思います。

 

このようにトリガーポイントは生まれつき誰でもあるものですが、人の生活習慣やもともともつ身体能力などにより様々な症状をだすということをご理解いただければと思います。

 

さらに普段からのちょっとした時間での脱力を心がけ、運動とのメリハリをつけて対処をしていきましょう。

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