四十肩（五十肩）と呼吸～なんか苦しい…～

四十肩（五十肩）の症状にはいろいろなものがあるとともに訴え方も様々です。

 

• 「なんか呼吸が苦しい」
• 「肩を動かそうとすると胸が締め付けられて呼吸しづらい」
• 「腕をあげようとすると背中が固まった感じがして呼吸が苦しい」

 

などなど・・・こう言った訴えが多くあります。

 

今回は、このような四十肩（五十肩）と「呼吸が苦しい」といった症状について書いていこうと思います。

四十肩（五十肩）で呼吸が苦しい場合、最も注意すべきは心臓の問題です。

 

四十肩（五十肩）の肩の痛みだけでなく、左肩や背中、肩甲骨周り、胸が苦しいといった場合、心筋梗塞や狭心症の初期症状の可能性があります。

 

もちろん、頻繁にあるものではないですが、命にかかわる場合もあるので医療機関でチェックが必須となります。

 

一般的な四十肩（五十肩）で呼吸が苦しい場合、多くは姿勢との関連があります。

 

四十肩（五十肩）になりやすい人の特徴として、姿勢の悪さや背中の硬さがあるからです。

 

実は、姿勢が悪い状態で腕を動かそうとすると、肩にものすごく大きな負担がかかりやすくなります。

 

姿勢が悪くて背中が固い場合、そもそも四十肩（五十肩）でなくても呼吸しにくい状態になっています。

 

四十肩（五十肩）によって肩回りに痛みが出ると、「大胸筋」という胸の筋肉の緊張が高まり、さらに胸を締め付けるような状況になります。

 

このような場合、はっきり苦しい、まではなくても何となく呼吸の息苦しさが続いてしまいます。

 

さらに厄介なことに、このような筋肉からくる苦しさは、四十肩（五十肩）が治った後も残ることが多いのです。

 

四十肩（五十肩）になっている間に、かばう姿勢や動きが癖になり、大胸筋など胸まわりの筋肉が慢性的に硬くなることがよくあります。

 

こういった癖をどうにかする、というのは想像以上に難しく、時間がかかってしまうものなのです。

 

また、四十肩（五十肩）で呼吸が苦しい場合、首周りの問題も考えられます。

 

これも先ほどの大胸筋と同様に、四十肩（五十肩）の痛みで首周りの筋肉の緊張が非常に高くなることがあります。

 

痛みがある中、無理に腕をあげようとして、首周りの筋肉までガチガチに固めてしまうのです。

 

このような場合、息を吸うことはできても息を吐く際に抵抗感を感じやすく、うまく肩の力が抜けないことも症状としてあります。

 

四十肩（五十肩）と呼吸の苦しさは、遠くに思えて実は近しい症状です。

 

心臓の問題をも含んでいることもあるので要注意です。

四十肩（五十肩）で呼吸の苦しさがある場合、まず最初に行うことがいくつかあります。

 

まずは、以下のような症状についてチェックすべきです。

 

• 四十肩（五十肩）の痛みが右か左か？
• 肩の動きにかかわらず、肩周り、背中、胸に鈍痛があるかどうか？
• 胸に締め付けるような苦しさがあるかどうか？

 

これは心臓の問題を含んでいるかどうかを確認するためです。

 

もちろん四十肩（五十肩）で呼吸が苦しい場合、すぐに受診できれば一番良いです。

 

ただ、まずは、上に書いたようなことにあてはまるかどうかを確認してみてください。

 

何よりも命にかかわる問題を含むことがあるので要注意です。

 

・・・といいながらも、心臓の問題を含むことは極々まれです。

 

四十肩（五十肩）で呼吸の苦しさがある場合のほとんどが、姿勢や首の問題からくる筋肉の過剰な緊張です。

 

肩や背中の筋肉が痛みによって緊張し、胸が柔軟に膨らんだりしぼんだりするのを難しくしてしまうのです。

 

このような緊張は、四十肩（五十肩）の痛みによる場合もありますし、姿勢の悪さや背中の筋肉の硬さの場合も考えられます。

 

どちらが先かはわかりませんが、少なくとも呼吸の苦しさに関しては、肩そのものよりも、背中や首への対策が非常に重要になります。

 

対処法として、座っている姿勢では、お尻の後ろにバスタオルなどを挟むだけでも効果的です。

 

ちょっと顎を引くことを意識するだけでも、結構姿勢は変わります。

 

しかし、常に姿勢を維持するのは相当な努力が必要です。

 

姿勢を意識しながら、できるだけ固まらないように動かすことの方が簡単かもしれません。

 

ちょっと背中を曲げたり伸ばしたり、ちょっと体をねじってみたり、ちょっと胸を張ってみたり、なんて大したことのないように思えて実は効果があるのです。

 

こういったことを馬鹿にしない方が、実は四十肩やその呼吸の苦しさに長く苦しむ、ということを何度も目の当たりにしてきました。

 

何事もちょっとした積み重ねですね。特殊なエクササイズをおこなわないと解決しない、なんてものは世の中には極々わずかです。

 

きちんと体のつくりや動きがわかっているので実は対処は明確なのです。

 

まずは、肩の痛みがない範囲でできうる限りの体操を行ってみてください！

 

ほとんどの場合、自然と苦しさは楽になっていくでしょう！