四十肩(五十肩)と神経痛の関係性について

四十肩(五十肩)になったときに、神経痛だと思って、病院を受診する方が結構多くいらっしゃるようです。

 

「神経痛」という言葉は、とても便利な言葉として使われています。

 

四十肩(五十肩)であるなしに限らず、何か痛みがあったり、その痛みが少しでも広かったりすると、皆さんすぐに神経痛だと思ってしまうようです。

 

今回は、四十肩(五十肩)と神経痛との違い、また関連性について書いて行こうと思います。

四十肩(五十肩)と神経痛は「別もの」だった?

四十肩(五十肩)による痛みと、神経痛は、実際のところ異なるものです。

 

四十肩(五十肩)による痛みは、炎症による痛みです。

 

なので、神経を傷つけたり、圧迫したりして出る痛みではありません。

 

(厳密にはこの表現も正しいとはいえないのですが、わかりやすく表現しています)

 

四十肩(五十肩)で神経痛が混じる例として、典型例は「首の神経の圧迫」があります。

 

いわゆる頚椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアや、頸椎の変形による、神経の問題です。

 

これらがあるときは、神経は非常に過敏な状態となり、四十肩(五十肩)の痛みもさらに感じやすくなってしまうことが考えられます。

 

さらに、肩だけでなく、腕や指先までしびれが出現したり、感覚の麻痺がおこったりなど、痛み以外のいろいろな症状が同時に起こることも特徴です。

 

四十肩(五十肩)の場合には、感覚の麻痺は起こることは考えにくいです。(時にはあるようですが)

 

さて、四十肩(五十肩)と神経痛の関連性ですが、四十肩(五十肩)になりやすい方は、姿勢の問題もあることがほとんどです。

 

さらに、四十肩(五十肩)の痛みによって、姿勢はますます悪くなり、大きな動きができない分、さらに体が硬くなるとともに姿勢も悪くなってきます。

 

すると、首への負担が大きくかかるようになり、神経痛になってしまうのです。

 

時には、四十肩(五十肩)の影響で肩回り、首周りの筋肉が過剰に緊張し、隙間を通る「神経」を圧迫することもあります。

 

こうなると、いわゆる「神経痛」が出現することになります。

 

神経痛そのものは、実は曖昧な言葉で、実際のところ何を示しているのかははっきりしませんし、話し手によって言葉の使い方は様々です。

 

今回は、神経痛を「神経が圧迫されたり、傷つけられたりしたときに出る過敏性やしびれなど様々な症状」というくらいで用いています。

 

「神経痛とはこういうものだ!」と決めつけずにいたほうが良いでしょう。

神経痛と四十肩(五十肩)の痛み~無理して動かすとこうなります~

四十肩(五十肩)と関係のある神経痛の場合、一番考えられる問題は、首の問題です。

 

頚椎椎間板ヘルニアや、変形性頚椎症、頚椎症性頚髄症など、神経に関わるような病名はたくさんあります。

 

四十肩(五十肩)と思っていたら、首の問題がメインだったということもありますし、合併していることも多くあります。

 

四十肩(五十肩)で首の問題がある場合、基本的には肩だけの痛みにとどまりません。

 

背中や腕、肘、指まで広がるような痛みやしびれ、チクチクとした、ピリピリとしたなんて表現があれば、神経痛が絡んでいる可能性が高いです。

 

首の問題が、四十肩(五十肩)に絡んでいる場合、注意すべきところは「首を動かしたときの症状の変化」があるかどうかです。

 

多くの場合、首をそらしたときにm痛みなどの症状が強くなります。

 

このような場合は、無理に首を大きく動かすこと、特にそらす方向はできるだけ避けたほうがよいでしょう。

 

症状が強くならない方向へ、首を軽く動かすのは良いと思います。

 

そして、四十肩(五十肩)の対処と同様に、肩甲骨や背中を、積極的に動かすことは重要となります。

 

ただし、神経痛となると、時には筋肉や感覚の麻痺も起こるため、できるだけ早期に医療機関で専門医にチェックしてもらうべきだと思います。

 

そのほか、肩や首の筋肉によって神経が圧迫されて神経痛が出ることもありますが、これにしても首からの問題かどうかを判断するのが非常に難しいものです。

 

四十肩(五十肩)で神経痛が絡んでいるかも、と思ったら素人判断に頼るべきではありません。

 

専門医による早めの受診をお勧めします!

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