四十肩(五十肩)にボルダリングというスポーツは問題ないのか?

四十肩(五十肩)に「ぶら下がり棒でもやったら良いのかね?」なんて質問を聞きます。

 

ところで近年、時代の流れなのか「四十肩(五十肩)にボルダリングをやっても問題ないのですか?」なんてことも耳にするようになりました。

 

さらに言えば「ボルダリングは四十肩(五十肩)に効果的ですか?」なんていう質問もいただくので驚きます。

 

東京オリンピックの正式種目(スポーツクライミング)となったからと言うのもあるのでしょうが、TV等でもボルダリングはいろいろな面で体によいといわれるようになりました。

 

では、四十肩(五十肩)の痛みの緩和に「ボルダリング」は効果的なのでしょうか?

 

いえ・・・お察しの通り、ボルダリングは四十肩(五十肩)にとっては、あまり良いとはいえません。

 

ただし、あくまで四十肩(五十肩)になりかけの方、なっている方、ということに限定した話ですが。

 

時期を選ぶことで、四十肩(五十肩)の治療にとって有効になってくることもあるので完全に効果がないとまでは言いませんけどね。

 

では、ご説明しましょう。

四十肩(五十肩)にボルダリグが効果的でない理由は?

四十肩(五十肩)にとってボルダリングがあまり効果的でない理由はいくつかあります。

 

そもそも、ボルダリング中、ないしボルダリング後に、四十肩(五十肩)になる人もいらっしゃいますよね?

 

理由としては、腕で体が引っ張られる、という動作が多いことがあげられます。

 

ボルダリングは、壁に設置された岩などの突起を伝って登っていく競技です。

 

そのため、腕はほとんどの場合挙げた状態ですし、岩から岩へ移るときは、ぶら下がった状態にもなります。

 

そういう状態を、いろいろな角度で求められるわけです。

 

そうすると、肩の中の小さな筋肉である「腱板」が常に引っ張られた状態になり、傷みやすくなってしまうのです。

 

実は、四十肩(五十肩)の発症起点の中で多いのが、犬を散歩させている最中、飼い犬にリードを「引っ張られる」ということがあります。

 

ボルダリング中は、常に、そのようなことが繰り返されるので、四十肩(五十肩)にとってはあまり良い環境とはいえません。

 

決して無理は禁物です。

 

ただし、時期によっては、四十肩(五十肩)にとってボルダリングは有効とも言えます。

 

四十肩(五十肩)の慢性期に入り、肩の関節が固まってしまった後に、徐々に動きが出てきます。

 

そうした中で「腱板」の筋力強化をしっかり行った後であれば、少しずつボルダリングを行うことで肩周りのストレッチ効果があがります。

 

首から肩、肩から腕、背中の筋力強化になりますので、有効といえるでしょう。

 

このように、四十肩(五十肩)にとってボルダリングは、行う時期や負荷を考えながらやるというものです。

 

そうしないと、効果的どころか、逆に四十肩(五十肩)になるキッカケにも繋がります。

 

予防的に行う上では非常によいスポーツではあるのですが、肩の痛みや違和感がある方は是非ご注意ください!

四十肩(五十肩)にならないボルダリングは?~日々の準備が大切~

「四十肩(五十肩)にボルダリングとか良いのでは?しっかり腕を動かすし…」

 

・・・という方が、たまにいらっしゃいます。

 

本当に、四十肩(五十肩)のつらさを知っている方であれば、痛みのひどい時にボルダリングなんてできるわけもない、というのは分かるでしょう。

 

しかし、ボルダリングを、どうしてもやりたいという方が結構多いのも現実です。

 

そこで、ボルダリングを行う場合の四十肩(五十肩)にならないための注意点や、治療としてボルダリングを行う場合の注意点などについて書いていこうと思います。

 

まず、ボルダリングで四十肩(五十肩)にならないためには、どうすれば良いのでしょうか?

 

それは、肩甲骨や背中の可動域を広げること、そして腱板を普段から鍛えておくことが大切です。

 

腕を回すというよりは「肩甲骨を回す」ような体操を行うこと、座った状態での単純な背中の曲げ伸ばしなどだけでも違います。

 

よくお勧めするのは、ストレッチポールに寝転がった状態での「バンザイ」や「深呼吸」です。

 

腱板の筋力強化は、ペットボトルやゴムチューブでのトレーニングがおすすめです。

 

そして、大切なのは、ボルダリングをする際には一気に無理をしないことです。

 

ボルダリングは、単に腕力があればできるスポーツではなく、体の重心をどの位置に置くか、というとても繊細な全身の動きが要求される運動です。

 

そのため素人が、無理に上に上に登ろうとすると、すぐにどこかを傷めてしまうのです。

 

一方、四十肩(五十肩)の治療としてボルダリングを行う場合、先ほども書いたように時期が大切です。

 

慢性期をすぎ、痛みもなくなり、動きの制限があともうちょっとある、というくらいで初めて挑戦してもいいかな、くらいです。

 

ボルダリングで四十肩(五十肩)にならないようにするためには、そういったことを守りながら、「ゆっくりと行う」ことが大切です。

 

まずは、じんわりと「ぶら下がり棒」からはじめるのもよいでしょう。

 

ボルダリングはとても良い運動ですが、四十肩(五十肩)にとってはかなりつらい運動です。

 

無理をせず、四十肩をしっかりと治してからおこなってもよいのではないでしょうか?

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