四十肩(五十肩)とむちうち~むちうちでなるの?~

四十肩(五十肩)になった方で「最近交通事故でむちうちになったんだけど、関係あるの?」という質問を耳にすることがあります。

 

「むちうち」という言葉は、日本人にはとてもよく知られた言葉です。

 

しかし、少し、というよりかなりいろいろな誤解が生じているように感じます。

 

むちうちから全身のあらゆる痛みに波及すると考えられているようですが、実際には「首周りの症状」が中心です。

 

そして、もちろん四十肩(五十肩)と直接的な関連はないと考えてよいでしょう。

四十肩(五十肩)とむちうちに関連性はないのか?

もちろん、交通事故の際に肩や腕を強く引っ張られたり、ひねったりしていれば交通事故後に四十肩(五十肩)になる、ということは考えられます。

 

しかし、むちうちになったからと言って必ずしも四十肩(五十肩)になるか、といわれるとそうでもない、という答えになります。

 

ただし、交通事故などでむちうちになった場合、首周りの筋肉の状態が非常に悪くなります。

 

がちがちに緊張するとともに、頭や首を守ろうとする防御反応が強くでますので、首から背中にかけての動きが強く制限されることになります。

 

肩周りにも余計な力が入りやすくなり、その点で言えば四十肩(五十肩)になりやすい環境になっている、ということは言えるでしょう。

 

そのため、むちうちになった後にしばらくしてから四十肩(五十肩)を発症する人がある程度いらっしゃるのもうなずけるところです。

 

ただ、勘違いしてはいけないことがあります。

 

それは、交通事故などのインパクトのある出来事の場合、のちのち発症した四十肩(五十肩)も交通事故のせいだ、と考えてしまう方が多い、ということです。

 

むちうちと四十肩(五十肩)には関連は少ないということが一般的な見解です。

 

また、もし交通事故で四十肩(五十肩)になるのであれば、交通事故の直後から肩には四十肩(五十肩)のような症状がでるはずです。

 

1週間も2週間も経ってから四十肩(五十肩)になるようであれば、それはたまたま四十肩になりかけていたと考える方が妥当であると思います。

 

むちうちになった場合、必ず四十肩(五十肩)になるわけではないのですが、首周りの状態を考えると注意が必要になります。

 

無理をしないようにしましょう!

むちうちと四十肩(五十肩)~イメージにはとらわれないように~

四十肩(五十肩)になった方で、むちうち(特に交通事故による)との関係性について気にされる方がいらっしゃいます。

 

先ほども書いたように、むちうちと四十肩には直接的な関連はないのですが、むちうちがあまりにも有名すぎるとともに、間違った情報が錯綜しているために誤解が生じやすいと考えられます。

 

これも先ほども書いたように、むちうち後に首や肩回りの筋肉の緊張が非常に高くなり、がちがちになることは、四十肩(五十肩)になるリスクを高めるものではあります。

 

そのため、むちうちへの対処を適切に行うことで、四十肩(五十肩)になるリスクを減らすことができます。

 

それでは、むちうちへの対処や注意点はどのようなものがあるのでしょうか?

 

交通事故によるむちうちの場合、基本的には医療機関を受診するでしょうから、きちんとチェックを受けることが大切です。

 

レントゲンで骨の状態をチェックし、医師により神経の問題があるかどうかを確認してもらいましょう。

 

そして、骨にも神経にも、事故による大きな問題がないと判断されれば、多少の症状があっても(骨にも神経にも問題なくても首周りに重さや痛み、手にしびれが一時的にでることがあります)なるべく動くことが大切です。

 

むちうちは、長引きやすい、はじめは大丈夫でものちのち症状がでる、なんてことが常識的に言われています。

 

(事故の程度によりますが)

 

しかし、基本的には3か月以上続くことは考えにくいです。

 

また、事故後すぐに症状が出ていなければ、事故が原因でのちのち症状が出ることはありえない、というのが医学的な考え方となっています。

 

できる範囲で構わないので、少しずつ体操をすること、軽めのウォーキングを行うこと、など何気なく動くことが重要です。

 

実は、最も大切なのは一般的に広まっているむちうちのイメージにとらわれないことかもしれません。

 

四十肩(五十肩)とむちうちには直接的な関連はありません。

 

しかし、首回り、肩回りの筋肉の状態をよくしておくことは四十肩(五十肩)にとって重要なポイントだと思います。

 

痛みのない範囲では積極的に動かしていくようにしてみてはいかがでしょうか?

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